ドラッカー図解: 人の強み・弱み
前回の記事では、働く人に「責任」を負わせるには、2つの「保障」が必要だということについて図にしました。
今回は、「責任」と「権限」「権力」の関係、それから「人の強み・弱み」についてまとめたいと思います。
ドラッカーは次のように言っています。
権限と権力は異なる。マネジメントはもともと権力を持たない。責任を持つだけである。その責任を果たすために権限を必要とし、現実に権限を持つ。
図43: 責任・権限・権力の関係

マネジメントは「責任」と「権限」を働く人に与えることで、自分たちがすべき仕事に専念できるようになります。
その結果、マネジメントはより高いレベルの「責任」を果たせるので、自身の「権限」を強化できます。
また、「権力」はそもそも存在しないので、失うと考えることは間違いです。
したがって、働く人が「責任」と、それを果たすために必要な「権限」を要求したからといって、マネジメントの「権力」を脅かすことにはなりません。
働く人を活かすのはマネジメントの役割ですので、こうした要求はむしろ機会となります。
多くの人が相乗的に成果を上げられる環境でなければ組織で活動することの意味は薄れます。
ドラッカーは人の強みを活かすという考え方が、組織には必要だと言っています。
人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。人とは、費用であり、脅威である。
しかし人は、これらのことゆえに雇われるのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。
図44: 人の強み・弱み

「NHK 追跡!AtoZ(2010年5月15日放送)」でファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が「強みをより強くしていくことをしないと、最終的には世界では勝てない」と話していました。
リソースの多くを「弱み」に対する底上げに費やすのではなく、「強み」の拡大に使い、最終的に「弱み」が目立たなくなればいいというある種の「開き直り」が、人の成長や、伸び悩む企業に必要なのではないかと思いました。



































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