【ドラッカー図解】マネージャーに必要な先天的資質と基本的能力

ドラッカー著『マネジメント【エッセンシャル版】』を図解するシリーズ。シリーズ目次はこちら

何回かに分けてマネージャー(マネジメント)の果たす役割や機能を図にしてきました。
組織とは、マネジメントとは
マネジメントの役割・必要な感覚・活動
人と労働のマネジメント
マネージャーと専門家
マネージャーの役割

今回の記事を書くにあたり、マネージャーの役割を整理しておきたいと思い、読み直してみました。その結果、マネージャーが目指すのは、人・組織・社会の「調和」と「進歩」なのだと思うようになりました。

そして、そのためにマネージャーに最低限必要な資質と能力についてまとめたのが次の図となります。

図48: マネージャーに必要な先天的資質と基本的能力

ドラッカー「マネジメント」図解48

先天的資質

ドラッカーは次のように述べています。

マネージャーの仕事は、(中略)そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。

基本的能力

図48で基本的能力として挙げている五つについて、ドラッカーは「あらゆるマネージャーに共通の仕事」と述べています。

マネージャーもこれら五つの基本的な仕事すべてについて、自らの能力と仕事ぶりを向上させれば、それだけマネージャーとして進歩する。

「基本的能力」は後天的に学ぶことで向上できます。一方、「先天的資質」として挙げている「真摯さ」は学ぶことができないと述べています。

つまり、マネージャーを選定する際、まず「真摯さ」を見なければならないということになります。しかし、「真摯さ」をどうやって見ればいいのかという問題が残ります。

一つ言えるのは、マネージャーを選定する側の人間がそもそも「真摯」でなければ、正しい選定が難しいだろうということです。

したがって突き詰めると一番上の立場にある人が能力に優れているだけではなく、「真摯」であることが大前提となってきます。
「真摯」ではない長がいる組織は、組織として「真摯」であること、あり続けることは難しいと思います。

では長たる人の「真摯さ」、組織の「真摯さ」を誰が判断するのかというと、それは社会が判断します。そして、その判断はソーシャルネットワークの発達に伴って、より高度でスピーディーな判断を下すようになってきていると思います。

次の記事:【ドラッカー図解】 マネージャーの職務設計の「誤り」と「対策」

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プロフィール

櫻田潤
櫻田 潤(さくらだ・じゅん)

プログラマー、システムエンジニア、ウェブデザイナーを経て、2010年よりビジュアルシンキングを運営。あわせて、インフォグラフィックのデザインも始める。2014年、NewsPicksにインフォグラフィック・エディターとして参画。ビジュアルを用いた記事を多数、執筆デザイン。2017年よりNewsPicksのクリエイティブを統括。著書に『たのしい インフォグラフィック入門』『図で考える。シンプルになる。』ほか。