ドラッカー図解: 企業に起こる5つのパラダイムシフト(4/5)

P.F.ドラッカー著書「ネクスト・ソサエティ」を図で理解するシリーズ。シリーズ9番目の記事を表示中。シリーズ目次はこちら

今回も前回の記事につづいて、「ネクスト・ソサエティ(異質の次の社会)」で企業に起こるパラダイムシフトについてです。

4つ目のパラダイムシフトは、メーカー(供給側)と顧客(需要側)の力関係の変化です。

図10: メーカーと顧客の力関係の変化

ドラッカー「ネクスト・ソサエティ」図解10

ドラッカーは次のように書いています。

情報をもつ者が力をもつ。

一部のメーカーは、顧客が持つ「情報」をTwitterやFacebookといったソーシャルメディアを使って得ようとしています。

こうした活動は、メーカーが力を取り戻すために必要な活動です。

ついこの間まで、企業がウェブサイト(ブログ含む)で行ってきたことは、上の図で言うところの「旧時代」のアプローチだったように感じています。
何も知らない消費者に対しての情報発信。

ブログの登場で、コメントやトラックバックなど、双方向になったかのように見えましたが、それは企業と一人の消費者の間で行われた、ほとんど一対一の関係に過ぎなかった気がしています。
それによって、企業が得られた情報は、顧客(需要側)が持つ情報のほんの一部だったと思います。

価格を比較するサイトや口コミサイトは、顧客が持つ情報を増やしました。
それに伴い、販売機能を持たないメーカーは、力を失いました。
価格交渉や製品・サービスの説明は小売に委ねるしかありませんでしたし、そこで得られた顧客の情報を手にできたとしても、間接的なものでした。

メーカーが「情報」を手に入れて、力を回復するには、「顧客」との対話を直接行うことがどうしても必要だと思います。

メーカーは、小売に社員を派遣したり(家電量販でよく見かける)、直営店を持つようになっただけではなく、ソーシャルメディア(TwitterやFacebook)を積極的に活用して顧客が持つ情報を引き出そうとしています。

販売員、それからソーシャルメディア担当は、企業の今後を左右する特別な任務を負っていると思います。
そうした職務につく人たちは、これから「知識労働者(専門家)」として活躍の場が増えていくのだと思います。

書籍参考ページ

今回の記事は、「ネクスト・ソサエティ」(Amazonで見る)の39ページ、43ページをもとに書いています。

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