ドラッカー図解: ビジョンと新技術の関係

P.F.ドラッカー著書「断絶の時代」を図で理解するシリーズ。シリーズ6番目の記事を表示中。シリーズ目次はこちら

前回の記事では「技術の変化」を知る方法に関して図にしました。
今回は「ビジョンと新技術の関係」についてまとめたいと思います。

ドラッカーは次のように述べています。

そもそも新技術の多くは、新しい知識というよりも新しい認識である。それは既存の平凡なものの新しい組み合わせである。
客観的に見てヘンリー・フォードはいかなるイノベーションも行わなかったとされている。(中略)しかしそれにもかかわらず、彼こそが真のイノベーターだった。彼は大量生産、大衆市場、大量販売というビジョンを生み出した。製品やアイデアよりも、ビジョンが経済、社会、文化に影響をもたらす。

図7: ビジョンと新技術の関係

ドラッカー 断絶の時代 図解 7

「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」(Amazon)に、アップルより先にiPodのようなハードディスタイプのミュージックプレーヤーを販売していた企業(クリエイティブ)の話が出てきます。

「クリエイティブには、アップルが持つ秘密兵器というかなんというかが、なかった。創業者で会長、首席伝道者のスティーブ・ジョブズだ」

「既存の技術」の組み合わせで新しいものを生んだはずのクリエイティブに欠けていたのは、ビジョンの伝道でした。
消費者に新しいものと認識させるには、「既存の技術」の組み合わせと「ビジョン」が必要になります。
新しい認識をもたらすことができれば、それが「新技術」となります。

アップルは、「音楽を手軽に持ち運べて、いつでもどこでも好きな音楽を聴ける」ことの素晴らしさ、それにはiPodが必要だと伝えることに成功しました。

iPod。1000曲をポケットに。

初代iPodの紹介はこのような言葉で行われたそうです。

技術力はあるのにインパクトに欠ける。
そうした状況は「ビジョン」が先行しないと脱却できないことなのかもしれないと思いました。

書籍参考ページ

今回の記事は、「断絶の時代」(Amazonで見る)の34〜35ページをもとに書いています。

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