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【ドラッカー図解】生産性を上げる、6つの視点

本記事は、2010年4月公開の記事をアップデートした内容です。

ドラッカー著『マネジメント【エッセンシャル版】』を図解するシリーズ。シリーズ目次はこちら

企業が成果を上げるには、「創造」と「管理」の両方が必要になります。

その創造面を担うのが、前回図解した「マーケティング」と「イノベーション」です。それに対し、管理面を担うのが「生産性アップ」です。

ドラッカー図解 創造 管理 マネジメント

投入資源の量(インプット)を変えずに、多くの成果(アウトプット)を得るには、生産性を上げるしかありません。

ドラッカー図解 マネジメント 生産性の向上

生産性に影響する要因

ドラッカーは生産性に影響する要因として次の6つを挙げています。

ドラッカー図解 生産性に影響する要因

ひとつずつ、解説を加えて見ていきましょう。

(1)知識

ドラッカー図解 生産性 知識

毒にも薬にもなるのが知識です。ここには、データや情報、テクノロジーの活用も含めて考えてよいと思います。

正しく使えば、生産性アップにつながる一方で、間違った使い方をすると、生産性を下げてしまいます。たとえば、理論上あっていても運用できないルール、自分たちの組織や業界にあてはまらないやり方は、混乱を招きます。

(2)時間

ドラッカー図解 生産性 時間

資源の中でも、お金やノウハウのように貯めておけないのが時間です。人や設備がフル稼働していない時、生産性が落ちています。設備の稼働率のように、ぱっと数字で見えないのがナレッジワーカーの稼働率です。働く人の時間の使い方については、よくコミュニケーションをとっておく必要があります。

(3)強み

ドラッカー図解 生産性 強み

企業の強み、働く人の強みを得意領域に注力できていない時、生産性に影響します。「やらないこと」を決めて、強みを「やるべきこと」に集中させるようにします。

(4)製品の組み合わせ

ドラッカー図解 生産性 プロダクト・ミックス

原材料や設備などの資源を有効に使える製品構成が組めている場合に、生産性がアップします。といって、安易な製品拡張をし過ぎると、質の低下やブランドの毀損につながるため、自分たちの「強み」、「アイデンティティ」に根ざした組み合わせを考えます。

(5)プロセスの組み合わせ

ドラッカー図解 生産性 プロセス・ミックス

資源の調達から、製造、販売、マーケティングなど生産活動のプロセスのうち、どの部分を内製化して、どこをアウトソーシングするのか。生産プロセスの組み合わせは、生産性に影響します。

短期的にはアウトソーシングした方が生産性が上がるプロセスでも、あえて内製化してノウハウを貯めることで将来的な生産性アップにつなげる場合もあります。

(6)組織

ドラッカー図解 生産性 組織構造

組織の構造や各部門の役割は、生産性に影響します。階層的な組織、縦割り組織の度が過ぎて、社内の調整に時間を費やすような構造は避けます。

今回のまとめ

冒頭で述べたように、企業の成果を左右するのは、マーケティングやイノベーションのような創造的な活動と、生産性に関わる管理的な活動の組み合わせです。

創造的な活動に長けていても、生産性が低ければビジネスがスケールしません。反対に、管理的な活動に長けていても、顧客が求めているものを創造できなければ、生産上手になる意味がありません。どちらかだけ、というわけにはいかない関係にあるのが「創造」と「管理」の2つの活動です。

ドラッカー図解 資源を活かすには

今回は、管理面に関して、まとめました。創造面については、こちらの記事をご覧ください。

ドラッカー図解 生産性を上げるには

つづきを読む

次回は、組織の意思決定についてまとめます。
次の記事:【ドラッカー図解】ブレない意思決定を行うために必要なこと

【ドラッカー図解】シリーズ目次

プロフィール

櫻田潤

櫻田 潤

プログラマー、システムエンジニア、ウェブデザイナーを経て、2010年よりビジュアルシンキング運営開始。2014年12月よりNewsPicks編集部でインフォグラフィックス・エディターとして記事執筆。研修・インベント講師や書籍執筆も行なっている。著書に『たのしいインフォグラフィック入門』ほか。

01 Feb, 2017