ドラッカー図解: 意思決定と企業の使命
今回は「意思決定」について図にしたいと思います。
言うまでもなく、「意思決定」は企業の命運を左右するものです。
「意思決定」はトップマネジメントで行われるもので、上から降ってくるものだと考えている下位の人は少なくないのではないでしょうか。
しかし組織に階層があるように「意思決定」にも階層があります。
すべての「意思決定」を一部の人(たとえばトップマネジメント)だけで行っているなんてことはありえません。
よって、「意思決定」は組織のあらゆる階層で行われていることになります。
図16: 意思決定と企業の使命

組織の各階層で行われる「意思決定」はそれぞれが矛盾しないようにしていかなければなりません。
すべての「意思決定」は一つの方向を向いている必要があります。
そこで、個々の「意思決定」を串刺しにする「何か」が求められます。
その「何か」は「事業の定義」であるとドラッカーは言います。
そしてそれを定義することこそ、トップマネジメントの責任であると。
あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するには、「われわれの事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である。
ドラッカーの言う「事業の定義」は、言い換えるなら、「企業の使命」のことだと思います。
先日読んだ本に、旭山動物園の園長の言葉が載っていました。
図解読書: 未来のスケッチ 経営で大切なことは旭山動物園にぜんぶある
うちは『串団子』なんです。団子ひとつずつを見れば、大きい、小さいといろいろある。大切なのは、それぞれの団子が一本の『軸』に刺さっていること。『軸』に刺さってさえいれば、大きい、小さいは個性であり、その個性を活かせばいい。
旭山動物園の場合は「動物のすごさ、美しさ、尊さをありのままに伝えたい」という使命感が個々の意思決定を串刺しにし、一つの方向へ向かわせることができました。
「企業の使命」を定義したら、次にそれを組織に浸透させ、「意思決定」の判断基準はそこにあるのだと全員に理解してもらう必要があります。
定義はした、けれどもそれを理解しているのは一部の幹部社員、というのでは、日々、下位で行われる「意思決定」が両立の難しいいろんな方向に向かってしまいます。
旭山動物園では「使命感(想い)」をスケッチにすることで、共有に成功しました。
「使命」それに加え「理念」「価値観」「ビジョン」といった「意思決定」の串刺しに相応しいコンセプトをどのようにして組織全体で共有していくのか、それを定義することと合わせて、トップマネジメントの責任において検討されなければなりません。
最後に、ドラッカーの言葉を引用します。
企業の目的としての事業が十分に検討されていないことが、企業の挫折や失敗の最大の原因である。
逆に、成功を収めている企業の成功は、「われわれの事業は何か」を問い、その問いに対する答えを考え、明確にすることによってもたらされている。



































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