特別企画

ドラッカー図解: ノンカスタマーの存在

P.F.ドラッカー著書「非営利組織の経営」を図で理解するシリーズ。シリーズ10番目の記事を表示中。シリーズ目次はこちら

前回の記事では「マーケティングの5ステップ」をまとめました。
今回は、ノンカスタマーの存在について図にします。

ドラッカーは次のように述べています。

最も重要なリサーチ対象が、顧客になっているべきでありながら顧客になっていない人たち、例えば信者でありながら教会に来ていない人たちである。(中略)
マーケティングにおいて、最も重要な存在がこのノンカスタマーである。サービスを必要としサービスを欲してはいるものの、いま可能な方法では手にしていないという人たちである。

図10: ノンカスタマーの存在

ドラッカー 非営利組織の経営 図10

たとえば次のような人たちがノンカスタマーとして挙げられると思います。

・お店に入って商品を手に取ったけど、何も買わずに出て行った人
・ウェブサービスのユーザー登録したけど、利用していない人

ではノンカスタマーを調査するにはどうしたら良いか。
他にも方法はあるかと思いますが、ここでは2つ考えてみました。

1.期待を上げる

サービス提供者への「期待」があれば、ノンカスタマーは「買わない理由」「利用しない理由」を述べ易くなると思います。
「期待」とまでいかなくても、「認知」が高い製品・サービス(ブランド)であれば、たとえば「私がユニクロで買わないのは、〜だから」「私がFacebookを使わないのは、〜だから」といった声が表に出易くなります。
そこに「期待」が重なれば、より具体的にノンカスタマーが欲していることがわかるようになります。

2.システムで自動追跡する

Amazonの場合、「サービス登録したけど、利用していない人」のリサーチは難しくとも、「商品を手に取った(クリックした)けど、何も買わずに出て行った人」を調査することが可能です(とは言え、なぜ買わなかったのか理由の特定は難しい。買わないで次に何をしたかはリサーチ可能)。

オフラインの店舗では、代官山蔦屋書店がRFIDタグとスマートシェルフを一部の棚に導入しており、ユーザー特定はできないはずですが、「手に取られたけど、購入・レンタルされなかった商品」をデータ集計することが技術的に可能です(システム構築をしたNECのプレスリリースを見る限り、今回導入されたスマートシェルフの利用用途は在庫管理主体のようですが)。

今回の記事は、「非営利組織の経営」(Amazonで見る)の109〜111ページをもとに書いています。

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プロフィール

櫻田潤

櫻田 潤

プログラマー、システムエンジニア、ウェブデザイナーを経て、2010年よりビジュアルシンキング運営開始。2014年12月よりNewsPicks編集部でインフォグラフィックス・エディターとして記事執筆。研修・インベント講師や書籍執筆も行なっている。著書に『たのしいインフォグラフィック入門』ほか。

03 Feb, 2012