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【ドラッカー図解】企業の使命と事業の定義

ドラッカー著『マネジメント【エッセンシャル版】』を図解するシリーズ。シリーズ目次はこちら

前の記事では、「企業の使命」が「意思決定」の判断基準として重要な意味を持つことを図にしました。

今回も引き続き「企業の使命」について理解を深めたいと思います。
「企業の使命」は、「どんな人たちの、どんな欲求を満足させていく企業になるのか」という問いに答えることで定義できます。そしてその「使命」を「どうやって実現していくのか」という問いに答えることで、企業の事業内容が定義されます。

図17: 企業の使命と事業の定義

ドラッカー「マネジメント」図解17

「企業の使命」と「事業の定義」は切っても切り離せない関係にあります。と同時に「企業の使命」は社会や顧客の欲求とも結ばれています。

もし仮に、企業設立の動機が、お金儲けだけだったとしたら、どうなるでしょうか。その企業は二つの大きな問題を抱えたまま活動することになります。

第一に、事業として何をやっていくのか定めるのが難しくなります。ふらふらと目先のことに目を奪われて、ころころと事業内容を変えたり、安易な追従や、顧客のためにならない提案をしてしまう危険性があります。

第二に、最終的に社会や顧客から支持されなくなります。企業は「使命」を持つことで、今挙げた二つの問題に打ち勝つことができるのです。

続いて、グーグルを例に「企業の使命」と「事業の定義」の関係を考えてみます。グーグルの「使命」は、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」ことです。これは、「どんな人たちの、どんな欲求を満足させていく企業になるのか」という問いへの答えになっています。

図18: グーグルの使命と事業の定義

ドラッカー「マネジメント」図解18

グーグルはその「使命」を「検索エンジン」を提供することで実現しました。グーグルの中核事業はこうして定義されたのです。

このように「企業の使命」を定義すると、おのずと何をやっていくのかが決まります。

次の記事:【ドラッカー図解】事業の定義と発展

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プロフィール

櫻田潤

櫻田 潤

プログラマー、システムエンジニア、ウェブデザイナーを経て、2010年よりビジュアルシンキング運営開始。2014年12月よりNewsPicks編集部でインフォグラフィックス・エディターとして記事執筆。研修・インベント講師や書籍執筆も行なっている。著書に『たのしいインフォグラフィック入門』ほか。

29 Apr, 2010