【ドラッカー図解】2つの意思決定とマーケティングの目標

ドラッカー著『マネジメント【エッセンシャル版】』を図解するシリーズ。シリーズ目次はこちら

前回の記事では、企業が目標設定する上で必要な3つのバランスについて図にしました。そして、利益に関する目標よりも先に、設定する目標があると書きました。

今回は、その一つ「マーケティングの目標」をまとめたいと思います。

以前の記事でも紹介しましたが、マーケティングとは、次のような活動を指します。

マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。

ドラッカーはこうしたマーケティング活動の目標設定をするには、まず2つの意思決定が必要だと言っています。

図24: 2つの意思決定とマーケティングの目標

ドラッカー「マネジメント」図解24

「集中の目標」は文字通り「選択と集中」をどこにするかということを決めます。「市場地位の目標」は少し複雑です。

図25: 市場地位の目標

ドラッカー「マネジメント」図解25

上の図では、ライバル不在の独占状態よりも、適度なライバルが存在した方が、市場のキャパが拡大するということを表しています。

市場シェアが小さ過ぎるのは大きな問題で、誰でも問題だと気が付けることです。しかし、ドラッカーは市場シェアが大きく圧倒的な独占状態であるのもよくないと言います。

市場を支配すると惰眠をむさぼる。自己満足によって失敗する。市場を支配すると、組織のなかに革新に対する抵抗が出てくる。外部の変化に対する適応が危険なまでに難しくなる。

また、「市場地位の目標」に関するドラッカーの結論は次の言葉から知ることができます。

市場において目指すべき地位は、最大ではなく最適である。

想像力や革新性を失わないために、ライバルを歓迎するという考え方は、非常に奥深いものだと思いました。

最後に、「集中の目標」と「市場地位の目標」を決めて、ようやく設定できる「マーケティングの目標」についてまとめておきます。

図26: マーケティングの目標

ドラッカー「マネジメント」図解26

顧客の欲求に、どのレベルまでどんな風に応えていくかが「マーケティングの目標」すべてに共通する課題です。

上の図の中では「既存製品の廃棄」についての目標が少し他と切り口が異なる気がしますが、何を廃棄すべきかは「集中の目標」「市場地位の目標」が決まれば、おのずと見えてくると思います。

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