グラフィック・エディター職に必要なスキルと給与相場(ワシントン・ポスト編)

先日、ワシントン・ポストのグラフィック・エディター Katie Parkさんの仕事を取り上げました。
参考記事:スクロールを活かした見せ方。カリフォルニア干ばつを伝えるワシントン・ポスト記事

彼女のプロフィールを見ると、ワシントン・ポストで働き始めたのは2012年6月から。デザインやプログラミングスキルがあり、ワシントン・ポスト以前は、データリサーチや編集の仕事をいくつかのメディアで経験しています(主にインターン)。

僕自身がメディア(NewsPicks)で「インフォグラフィック・エディター」として働いていることもあり、「グラフィック・エディター」職にどんな人がいるのかは非常に気になります。

ワシントン・ポストの「グラフィック・エディター」を探すと、Katie Parkさんの他に、以下の方たちが見つかりました。

Samuel Granadosさん

1981年スペイン生まれ。スペインの大学でジャーナリズムを専攻、イタリアでデザインを学び、アルゼンチンやスペインのメディアで働いた経験があります。インフォグラフィックの仕事をはじめたのは2008年。

ワシントン・ポスト インフォグラフィック グラフィック・エディター 1
image by cargocollective.com

Richard Johnsonさん

イラストが得意なグラフィック・エディター。ワシントン・ポストに加わったのは2013年から。それまではカナダのメディア「The National Post」「The Globe and Mail」で働いていました。

ワシントン・ポスト インフォグラフィック グラフィック・エディター 2
image by newsillustrator.com

Patterson Clarkさん

グラフィック・エディター兼イラストレーターとして、1996年からワシントン・ポストで働くベテラン。
アーティストとしても活動。

ワシントン・ポスト インフォグラフィック グラフィック・エディター 3
image by alienweeds.com

Emily Chowさん

ワシントン・ポストでは、グラフィック・エディター、ビジュアル・ストーリーテラーとして、主にインタラクティブなコンテンツに取り組んでいる様子。
Emily Chow – The Washington Post

Darla Cameronさん

2013年よりワシントン・ポストで「インタラクティブ・グラフィック・エディター」。それ以前も、データ・ビジュアライゼーションやインタラクティブ・グラフィックの仕事をしています。

ワシントン・ポスト インフォグラフィック グラフィック・エディター 4
image by darlacameron.com

グラフィック・デザイナーとグラフィック・エディターの違いは?

「グラフィック・デザイナー」との違いは、コンテンツを一本まるまる著者または編集者として中心となって作るかどうかだと考えています。

「グラフィック・デザイナー」の場合は、著者や編集者から図版の依頼を受けて、「挿絵」的に関与します(もうすこし上流から関わる場合もあるとは思いますが、主役は「テキスト」)。

一方、「グラフィック・エディター」は、ビジュアルとテキストのバランスを考えながら自分が主体となってコンテンツを作ります。グラフィックを「挿絵」ではなく、コンテンツそのもの、あるいはひとつの「文体」くらいの位置付けで捉えます。

グラフィック・エディターに必要なスキルは?

まずエディターとして必要なのが、
・ジャーナリズム、メディアに関心があること
・コンテンツ企画できること(たとえば「政治」「スポーツ」などひとつ得意分野があればいい)
・分析・編集ができること
・文章が書けること(ある程度。読書量が多いと向いていると思う)

それに加えて、グラフィックスキルになります。ワシントン・ポストでは、グラフィックに関して大きく2つ、イラストレーション(アナログ)寄りか、プログラミング(デジタル)寄りのアプローチがあります。
ワシントン・ポストではベテランがイラストレーション、若手がプログラミング寄りのスキルを持っています。

両方のアプローチがあるため、ワシントン・ポスト「グラフィック・エディター」による記事がまとめられたTumblrを見ると、多様性があります。
WP GRAPHICS

ワシントン・ポスト インフォグラフィック グラフィック・エディター 5

給与事情は?

就職サイト「Glassdoor」にワシントン・ポスト「グラフィック・エディター」の基本給情報が載っていました(データは3名分ですが)。
The Washington Post Graphics Editor Salaries

ワシントン・ポスト インフォグラフィック グラフィック・エディター 給与

1ドル120円換算で約990万円。
他の職種だと、コピー・エディターが73,753ドル(約885万円)、リード・デベロッパーが119,572ドル(約1,435万円)となっていました。
The Washington Post Salaries

ちなみに、ニューヨーク・タイムズの「グラフィック・エディター」は、110,088ドル(約1,321万円)。
New York Times Graphics Editor Salaries

ニューヨーク・タイムズ インフォグラフィック グラフィック・エディター 給与

グラフィック・エディターになりたい人は

「グラフィック・デザイナー」としての募集が多く、なかなか「グラフィック・エディター」職で募集はありません。僕もそういう仕事がしたかったのに、日本のメディアに該当職種がなかったために、NewsPicksで職種を作ってもらうことで望む仕事ができています。

「グラフィック・エディター」になりたい人は、自分のメディア(ブログでも、Instagramでも、Tumblrでも)で実績をつくった上で、どういうスタンスで仕事をしたいかを示すと動きやすいんじゃないかと思います。