Facebookの場合
What Happens After You Click “Report”
先日、Facebookがユーザーからの報告をどのように処理しているか、インフォグラフィックスを公開しました。
Facebook、ユーザーによる報告への対応状況をインフォグラフィックで公開:ITpro
Facebookのように世界中、多数の言語、文化のもと利用されるサービスの場合は特に、簡潔で誤解のないアナウンスが必要だと思います。
インフォグラフィックスを広報活動に取り入れた第一の意図に、多様な文化圏に一定レベルの「伝達」を行えるから、があると推測します。
それから第二に、文章と比べ、グラフィックの方が、ブログやFacebook、Tumblr、Pinterestなどで拡散しやすく、Facebookがこの問題に対して、しっかりと取り組んでいることをアピールするのに適しているから、というのもあるでしょう。
この場合、深く読み込んでもらう必要はなく、取り組んでいるイメージをできるだけ多くの人に持ってもらうことができれば成功と捉えてよいと思います。
「伝達」と「アピール」、この2つのバランスをどこに置くかがインフォグラフィックスの面白さの一つだと思います。
「アピール」重視のものの方が拡散し易いからと、「伝達」のウェートを低くしてしまわないよう、制作する場合気をつけたいです。
ユニクロの場合
Facebookの例以外に、広報へのインフォグラフィックス活用例として、ユニクロのソーシャルビジネスへの取り組みを紹介するムービーが良いバランスです。
Airbnbの場合
続いて、空き部屋と旅行者をP2Pでマッチングできるプラットフォーム Airbnbのインフォグラフィックスを紹介します。
Airbnb’s Global Growth Infographic
Facebook、ユニクロの事例は取り組みを伝えるものでしたが、Airbnbのはサービスの成長を伝えるものなので、「アピール」要素のウェートが大きく、情報も積み上げ式になっています。
このインフォグラフィックスは個々の情報のまとまりによって「成長している」という印象づけを狙ったものだと思います。
このタイプは、感じてもらいたいイメージに合わせて根拠(データ)をたくさん積み上げているのが特徴で、Airbnbの場合は、高いデザイン性で押し付けがましさを感じさせません。
広報活動に積み上げ型のインフォグラフィックスを使う場合は、押し付けがましくないか気をつける必要があると強く感じます。
Agropurの場合
最後に、乳製品メーカー Agropurのアニュアルレポートへの活用例を紹介します。
インフォグラフィックスと呼ぶよりは、デザインされたグラフと呼んだ方が良いかもしれませんが、広義のインフォグラフィックスとしてピックアップしました。
視覚的な楽しさの意味合いが強く、センスの良さの「アピール」になっていますが、と言って「伝達」も損なっていません。
アニュアルレポートにインフォグラフィックスを取り入れるのは難しくとも、Webでのニュースリリースを中心に広報活動へのインフォグラフィックス活用が広がるのではないかと期待しています。
その際、「伝達」と「アピール」のバランスに注目して見てみると面白いと思います。